ずいぶん吟味して上等の真珠を選んだつもりなのに、何年か経つと、買ったときの輝きとは別物のよう...という経験はございませんか？

真珠という宝石は、地殻から生まれる鉱物とは違い、貝という生き物から生まれる宝石のため大変デリケートです。扱い方によっては早く劣化してしまいます。

真珠を構成する物質は、炭酸カルシウムとタンパク質です。

それらは、酸に弱く、また紫外線によっても劣化します。

では、どうしたらその劣化を防ぐことができるのでしょうか？

その答えは、ズバリ、「防げません」です。

「あんなに高かったのに、美しさは永遠じゃないの！?」とびっくりされるかもしれませんが、人間が老化してしまうのと同じ、生き物であるものの宿命です。

でも、劣化を遅らせて少しでも長く美しさを保つ方法はあります。

 

一言で言うならば、「触ったら拭く」なのです。

「触るのがダメなら、身に着けられないじゃないの」とお思いになられるかもしれませんが、そうではありません。

人間の手や肌は皮脂で覆われており、それが真珠に付着し時間が経つとその皮脂が酸に変わります。

その酸が真珠を劣化させるのです。

皮脂自体が真珠を劣化させるのではないので、酸に変わる前にふき取ってしまえばよいのです。

 

また、保管の方法にもちょっとした工夫が必要です。

・仕舞っておく箱に真珠用の磨き布を入れておくことによって"拭く"習慣をつける

・ほこりや空気が入らないようにチャック式の袋に入れて仕舞う

・紫外線に弱いので、日に当たらない場所に仕舞う

・たんすの引き出しに仕舞うときには、防虫剤などと一緒にしないようにする

そんなこと、と思われるかもしれませんが、そのちょっとしたことが真珠の輝きを長く保つコツです。

使ったら拭く、拭いたらチャック式の袋に入れて空気が入らないようにしておく、日の当たらないところに仕舞う。

 

せっかく吟味してお求めいただいたパールジュエリー、ぜひ大切になさってくださいね。

 

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